新築住宅の外構工事は、家づくりの重要な要素の一つです。外構は家の外観を決定づけ、第一印象を左右する要因になります。しかし、外構工事にかかる費用は意外と高額になりがちで、新築予算の約10%を占めることもあります。外構工事にかかるコストを理解し、適切な予算計画を立てることが、理想の住まいづくりには不可欠です。今回は、外構工事費用の相場や費用を抑える方法など、新築時の外構づくりに関する様々な側面をご紹介します。
外構工事費用の相場
外構工事の費用は、敷地面積や工事内容によって大きく変動しますが、一般的な目安は以下の通りです。
新築注文住宅の場合
新築注文住宅の場合、外構工事の費用は建設費用全体の約10%程度が相場とされています。具体的には、100万円から300万円程度がこの範疇に入ります。30坪の土地で新築する場合は、外構工事に100万円から300万円程度の費用がかかることが多いようです。
部分ごとの費用の目安は以下の通りです。
・玄関周りのアプローチや門柱、門扉：約40万円～
・フェンス：約20万円～
・砂利：1平米あたり約1万円～
・カーポート：約30万円～
・ガレージ：約100万円～
建売住宅・規格住宅の場合
一方、建売住宅や規格住宅の場合は、基本的な外構が販売価格に含まれています。この場合の外構工事費用は、おおよそ60万円前後が相場となります。ただし、この金額は最低限の工事にとどまるため、追加の外構工事が必要になることもあります。
外構のタイプ別の費用
外構工事の費用は、クローズド、オープン、セミクローズドといった外構のタイプによっても変わります。
・オープン外構：約50万円から150万円程度
・クローズ外構：約200万円以上
・セミクローズ外構：約120万円から250万円程度
このように、外構のタイプによって大きな費用の違いが生じます。自分の理想の外構スタイルに合わせて、適切な予算を組む必要があります。
外構工事内容別の費用
外構工事には様々な工事項目が含まれており、それぞれに異なる費用がかかります。主な外構工事とその費用の目安は以下の通りです。
門まわり
門まわりの工事には、門柱やインターホン、表札の設置などが含まれます。費用は約15万円～30万円程度となります。玄関への第一印象を決める重要な部分なので、デザイン性にもこだわりたいところです。
駐車場・アプローチ
駐車場やカーポート、玄関へのアプローチの工事費用は、約40万円～100万円程度が相場です。コンクリートの打設や、タイル、レンガなどの舗装材の選択によって、費用は大きく変わってきます。
フェンス・塀
フェンスや目隠し塀の設置費用は、約30万円から150万円程度と幅があります。素材や高さ、延長線に加えて、デザインの良し悪しによっても費用は変動します。プライバシーの確保と外観のバランスを考えて、適切な選択が求められます。
庭・ガーデン
庭やガーデンづくりの費用は約10万円から100万円以上と、非常に幅広い範囲にわたります。規模や植栽の種類、砂利やウッドデッキなどの仕様によって、大きな差が生じます。庭は外構の中でも重要な要素なので、十分な予算を確保することをおすすめします。
外構工事の費用を抑える方法
外構工事は高額になりがちですが、いくつかの工夫を凝らすことで、費用を抑えることができます。
デザインをシンプルにする
外構のデザインをシンプルに抑えることで、無駄な費用を省くことができます。コンクリートやレンガなどの安価な素材を使うことも、コストを下げる一つの手段です。
DIYで行う
砂利の敷き詰めや簡単なフェンスの設置、タイルの張り替えなど、一部の工事はDIYで行うことができます。DIYを活用すれば、工事費用を大幅に抑えられる可能性があります。
外構専門業者に依頼する
ハウスメーカーや工務店に外構工事を依頼するよりも、外構・エクステリア工事の専門業者に依頼する方が安くなることがあります。専門業者は手数料が低いため、より低予算で高品質の外構工事を実現できる場合があります。
優先順位をつけて分割して行う
一度に全ての外構工事を行うのではなく、優先順位を付けて少しずつ進めていくことで、初期費用を抑えられます。例えば、表札・ポスト・インターホンの設置、玄関までの舗装、洗濯物干し場の設置など、最低限必要な工事から始めるのがよいでしょう。
新築時に外構費用を住宅ローンに組み込む
新築時の外構工事には、かなりの費用がかかることがわかりました。そのため、外構費用を住宅ローンに組み込むことを検討する人も多くいます。
住宅ローンに外構費用を含める利点
・金利が低いので、長期的に見れば支払い総額が抑えられる
・希望の外構デザインを実現しやすい
住宅ローンの金利は比較的低いため、外構費用をローンに含めた方が割安になる可能性があります。また、当初からローン金額に外構費用を組み込んでおけば、理想の外構工事を行いやすくなります。
住宅ローンに外構費用を含める際の注意点
・事前に外構のデザインや施工業者を検討する必要がある
・ローン金額を後から上げることはできない
外構費用をローンに含める際は、事前に具体的な外構のデザインや業者を決め、金融機関に見積もりを提出する必要があります。一度ローン契約を結んでしまうと、後からローン額を増額することはできません。そのため、事前の準備が重要になってきます。
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まとめ
新築の外構工事は、家づくりに欠かせない重要な要素ですが、その費用は決して安くはありません。工事の内容や規模によって大きくコストが変動するため、事前に十分な検討が必要不可欠です。一方で、デザインをシンプルにしたり、DIYを取り入れたり、専門業者に依頼するなどの工夫で、ある程度費用を抑えられる可能性もあります。また、外構費用を住宅ローンに組み込むことで、理想の外構を実現しやすくなりますが、そのための事前準備には気を付ける必要があります。外構はその家の顔となる大切な存在です。コストと妥協を上手くバランスさせながら、家族みんなが満足できる理想の外構を実現しましょう。
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