庭に人工芝を敷くことは、手入れが簡単で美しい緑を楽しめる魅力的な選択肢です。しかし、導入には一定のコストがかかるため、事前に費用の見積もりを立てることが重要です。今回は、人工芝を庭に設置する際の費用について、様々な視点から詳しく解説していきます。
人工芝の価格
人工芝の価格は、その品質や材質、機能によって大きく異なります。一般的な価格相場は以下の通りです。
ジョイントタイプ
ジョイントタイプの人工芝は、小さな枚数を組み合わせて敷設するタイプです。1枚の価格は数百円から1,000円前後が相場となっています。予算に合わせて購入枚数を調整できるのがメリットですが、継ぎ目が目立ちやすいというデメリットもあります。
また、安価な製品は耐久性に欠ける場合があるため、長期的な使用を考えるのであれば、やや高めの価格帯の製品を選ぶことをおすすめします。
ロールタイプ
ロールタイプの人工芝は、巻物状になっており、そのまま広い面積に敷設することができます。ジョイントタイプよりも見た目が自然で美しく、継ぎ目が目立ちにくいというメリットがあります。一方で、価格は1平方メートルあたり2,000円から5,000円前後と比較的高めになります。
ロールタイプの人工芝には、パイルの長さや密度、耐久性などさまざまな種類があり、用途に合わせて適切な製品を選ぶ必要があります。高品質なものを選べば、長期間美しい状態を保つことができます。
価格を左右する要因
人工芝の価格は以下の要因によって変動します。
●原料の種類(ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンなど)
●パイルの長さ
●パイルの密度
●耐久性や防炎性能
●メーカーのブランド力
一般的に、高品質な原料を使用し、パイルが長く密度が高く、耐久性や防炎性能に優れた製品ほど価格が高くなる傾向にあります。予算に合わせて最適な製品を選ぶことが重要です。
施工費用
人工芝を庭に設置するには、本体の費用だけでなく施工費用もかかります。施工費用は、作業内容や業者の規模、地域によって異なりますが、おおよその相場は以下の通りです。
DIY施工の場合
DIYで人工芝を敷設する場合、施工費用はかかりませんが、下記の材料費がかかります。
●人工芝本体の費用
●防草シート代(1平方メートルあたり150~700円程度)
●接着剤や止め釘の費用
DIYの場合、作業が大変で失敗のリスクもありますが、コストを大幅に抑えられるメリットがあります。
業者に依頼する場合
専門の施工業者に依頼する場合、施工費用は1平方メートルあたり3,500円から7,000円程度が相場です。この費用には以下の作業が含まれています。
●現場の下地整備
●防草シートの設置
●人工芝の敷設と接着
●仕上げ作業
業者に依頼すれば、高品質な仕上がりが期待できますが、費用がかさむデメリットがあります。複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
その他の費用
上記の費用以外にも、以下のような追加費用がかかる可能性があります。
●庭の下地整備費用
●デッキや階段の設置費用
●排水溝の設置費用
これらの費用は、庭の広さや地形、現状によって大きく変わってきます。事前に業者と相談し、見積もりを出してもらうことが重要です。
天然芝との比較
人工芝と天然芝を比較すると、以下のような違いがあります。
初期費用
一般的に、天然芝の方が初期費用は安くなります。人工芝は1平方メートルあたり2,000円から5,000円程度かかりますが、天然芝であれば500円前後と安価です。
ただし、人工芝は一度敷設すれば長期間使用できるのに対し、天然芝は定期的に張り替える必要があるため、長期的にみれば人工芝の方がコストパフォーマンスに優れている可能性があります。
メンテナンス費用
天然芝にはメンテナンスの手間と費用がかかります。芝刈り、散水、肥料、除草など、定期的なケアが必要になります。一方、人工芝はほぼメンテナンスフリーで、長期的に見れば費用を抑えられます。
見た目と機能
天然芝の方が自然な質感があり、季節感を味わえます。一方、人工芝は耐久性に優れ、日陰でも使用できるメリットがあります。用途に合わせて適切なものを選ぶ必要があります。
人工芝の選び方
人工芝を選ぶ際のポイントは以下の通りです。
用途に合わせた製品選び
人工芝には様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。例えば、子供や犬の遊び場所であれば、硬すぎず柔らかい製品が適しています。また、ゴルフ練習場であれば、ボールが転がりやすい製品がおすすめです。このように、用途に合わせて最適な製品を選ぶ必要があります。
耐久性の確認
人工芝は長期間使用することを考えると、耐久性が重要なポイントになります。原料の種類やパイルの密度、メーカーの保証期間などを確認し、高い耐久性を持つ製品を選びましょう。
短期的には安価な製品でも構いませんが、長期的にみると安価すぎる製品は早期の劣化が起こる可能性があり、結果的にコストがかさむ恐れがあります。
実物の確認
人工芝は実物を見ないと質感やイメージがつかみにくい製品です。できれば実際に見て触れて確認することをおすすめします。通販で購入する場合は、サンプルを取り寄せるなどして、事前に確認するようにしましょう。
まとめ
人工芝を庭に設置するには、一定の初期費用がかかります。しかし、メンテナンスがほとんど不要で長期間使用できるため、天然芝と比べて長い目で見れば経済的であると言えます。費用を抑えたい場合はDIYで施工するのが賢明ですが、仕上がりに不安がある場合は専門業者に依頼することをおすすめします。最適な人工芝を選び、使用目的や予算に合わせた方法で庭の緑化を行いましょう。
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