長期優良住宅とは?審査基準や認定手続きについて詳しく解説!


この記事では、長期優良住宅の認定を受けたいという方や、長期優良住宅について知りたい方に向けて以下の内容を解説します。

・長期優良住宅と一般住宅との比較
・長期優良住宅の審査基準や手続きの流れ

長期優良住宅に認定されるメリットについても紹介します。審査基準や手続きの流れについて気になる方もぜひ最後までご覧ください。



長期優良住宅とは?


はじめに、長期優良住宅について解説します。長期優良住宅に認定されると、さまざまなメリットがありますよ。


長期優良住宅の概要

長期優良住宅とは、長く住み続けるために高い性能を備えた住宅のことです。新築や既存住宅が、認定基準をクリアすることで長期優良住宅として認定されます。長期優良住宅の認定制度は、「良いものを作り、長く使い続ける」という背景のもと開始されました。そのため、認定されたメンテナンス基準に従って定期的な点検・補修を行う必要がありますが、認定されれば金銭的なメリットを享受できるのが魅力ですね。


認定されるメリット

長期優良住宅に認定されると、主に下記のようなメリットがあります。

・住宅ローンの金利が優遇される
・減税制度を利用できる
・補助金を受けられる

住宅ローンの金利がフラット50の場合、売却時にローン返済中でも債務と金利を引き継ぐことが可能です。減税制度や補助金が受けられると、金銭的な負担が軽減されますね。


一般住宅との比較

長期優良住宅と一般住宅の違いは、主に建築費や工期の長さ・住宅性能です。長期優良住宅は一般住宅より、高い住宅性能が求められるため、建築費が高くなりやすいです。さらに、長期優良住宅の認定に期間が必要なため、工期が長くなる傾向にあります。そのため、入居までの期間に余裕を持つと安心ですよ。



長期優良住宅の審査基準は?


次に、長期優良住宅の審査基準について解説します。


居住環境の充実度

長期優良住宅に認定されるには、居住環境が充実している必要があります。具体的には、居住環境・住戸面積が、良好な生活水準を確保できるか判断されます。居住環境は、地域の景観や条例が良好な住宅環境の維持・向上に配慮されていることが条件です。また、住戸面積は一定以上の基準が定められています。


高い住宅性能や維持管理の容易性

長期優良住宅は、高い住宅性能や維持管理の容易性が確保されていることが認定条件です。高い住宅性能の例としては、冷暖房の負荷を軽減する「省エネルギー性能」があります。また、維持管理を容易にするために定期的にメンテナンス・点検を行えるような措置を講じる必要があります。


地域に応じた災害対策

災害が発生する可能性がある地域の場合、危険性の高さに応じて国が定めた災害対策を施すことが条件です。例えば、地震が起きやすい地域は耐震性を考慮することで、損傷レベルを抑えられるうえ、修復が容易で継続利用に繋げられます。災害対策の措置は地域によってことなるため、長期優良住宅の認定を申請する所管行政庁に確認する必要があります。



認定手続きの流れとは?


最後に、長期優良住宅の認定手続きの流れについて解説します。


1.評価機関の技術的審査を受ける

住宅が長期優良住宅の基準を満たしているか判断するために、第三者機関である「登録住宅性能評価機関」に審査依頼を出して技術的審査を受けます。登録住宅性能評価機関は、国土交通大臣へ登録されており、住宅性能の評価業務を行っています。審査依頼時には、確認申請書または設計住宅性能評価申請書のような書類の提出が必要です。


2.評価機関から確認書が交付される

登録住宅性能評価機関で長期優良住宅の認定基準を満たしていると判断された後は、「確認書」または「住宅性能評価書」が交付されます。全国共通のルールに基づき公平に性能を評価され、結果は交付される確認書や住宅性能評価書で確認可能です。主に、長期優良住宅の審査基準を満たす構造・性能であることが記載されています。


3.所管行政庁の適合審査を受ける

登録住宅性能評価機関で審査を終えた後、所管行政庁で適合審査を受ける必要があります。所管行政庁に認定申請をする際に、必要な書類は下記の通りです。

・認定申請書
・添付図書(確認書、各種図面、所管行政庁が必要と認める図書)

必要書類は提出先の所管行政庁によって異なる場合があるため、窓口やHPなどで予め確認しておくと安心です。


4.所管行政庁から認定通知書が交付される

所管行政庁の審査に通過すると、認定通知書が交付されます。一般的には認定通知書が交付された後に着工開始です。認定通知書の交付前に着工が開始するケースもありますが、長期優良住宅の認定申請を着工前に行っていれば、着工後に認定を受けられますよ。



まとめ

長期優良住宅とは、長く住み続けるために高い性能を備えた住宅が、国の審査基準に基づき認定される制度です。認定されるためには、手続きや審査が必要で、住宅着工までに時間や手間がかかります。しかし、認定されると住宅ローンや税の優遇措置・補助金を受け取れるなど、金銭的なメリットが大きいのが特徴です。

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