Case study house(ケーススタディハウス)とは、1945年にアメリカの建築雑誌「アーツ&アーキテクチュア」が行った住宅実験プロジェクトです。
これにならい、ユニテハウスは、経済的・効率的な設計・施工モデルの模索を目的に、ユニテハウスCase study houseプロジェクトを2007年からスタートさせ、現在も継続しています。
ユニテハウスの進化の歴史である
「Case study house」の一部を紹介します。
道路との間を緩やかに仕切った新たなアイテム。風や光の量を調整できる
アルミ製のバーゴラとルーバーで、どんな季節でも心地よく過ごせる空間に仕上げた。
natorishi sogodai housing exhibition [2013.Sep.]
名取市は仙台市の南東に隣接しており、市内には仙台空港がある。空港への交通として東北本線と仙台東部道路が市内中央を縦断しており、仙台の市街地までのアクセスも良い。仙台市との境界には名取川が流れ、太平洋へとつながっている。
南西の2方道路の角地。間口14m、奥行き16mで道路の隅切りのため、5角形の敷地。東側の幅5m部分は50cmほど下がっており車の乗り入れが可能。それ以外の部分は道路との段差がある。
駐車スペースのゆるやかな傾斜が自然なアプローチとなっている。
道路とデッキを隔てる植栽は、自然の要素と同時に目隠しの役割を果たす。
玄関がある東面には段差を活かしてつくったレンガがアクセントのアプローチ。風呂場の窓から見える緑の風景、駐車場の奥にはガーデンスペース、まるでアメリカにあるオープンガーデンのような雰囲気を持ちながら、塀で囲う日本のクローズドガーデンのようなスタイルを併せ持つ。
ダイニングキッチンとリビングの中央にストリップ階段を設置することで、それぞれの空間を分離しメリハリをつけた。
リビングの従来の窓の位置に電線が配置されていたため、窓の位置を下げ、窓の先に広がる緑を有効に取り入れ、
北側の窓の先にある桜の名所の景観も取り入れることができた。
yamagatashi kojirakawacho housing exhibition [2016.Jul.]
対象地は山形市の東部。北側ほど近くに市内を横断している馬見ヶ崎川が流れている。河川沿いは桜の並木になっていて、春には花見客でにぎわいをみせる。住宅密集エリアだが、交通量は少なく閑静な住宅街である。
東側には幅員6m、南側には幅員4.6mの接道を持つ角地。間口6.7m奥行き10.5mと面積はあまり広くはない。西、北ともに隣接不動産が接近しているが、北側の建物は平屋であるため2階からの眺望が開けている。ビルトインガレージで2台の駐車スペースを設けているが、建物南側の外部にも軽自動車1台が置ける程度のスペースを残した。
View1 / 静かな角地、豊かな自然という恵まれた環境にある。
緑を望む大きな窓がリビングを明るく、広く見せている。
敷地が狭く、駐車スペースを確保すると、居住スペースに有効な面積が取れないため、建物の中に駐車スペースを設置するビルトインガレージとした。ガレージの中から室内への入り口も設け、生活の導線を確保。また、ガレージは収納スペースや簡単な作業場としても活用でき、室内への入り口には手洗い場も設けた。
東根市の展示場で採用した幅一間のスペースを、この展示場ではL字型の作り付けのデスクを設置することでワークスペースとした。その手前には置き畳を置き、仕事の合間に休息を取れるスペースをつくった。